真珠のえらび方
いい真珠とは(真珠の選び方)
きちんと手入れがされていれば一生使える真珠。
購入時は慎重に選びたいものです。
ここでは真珠の上手な選び方のハナシをいたします。
巻き
「巻き」とは真珠層の厚みのこと。これこそが真珠の全てです。
アコヤ貝に挿入した核にウロコ状の真珠層が幾重にも重なって美しい真珠ができあがります。
つまり、この「巻き」が厚ければ厚いほど、真珠の深みを持ったあの光沢が増すのです。
真珠の命は「巻き」です。
一般に AAA - AA - A - B - C - D - E の様にアルファベットで表される事が多いですが
メーカーによって基準がまちまちな為、小売店で表記されることは稀です。
「巻き」の良し悪しを文章でお伝えするのはむずかしいのですが、巻きの良い真珠は吸い込まれそうな複雑で深い光沢を持っています。
一方巻きの良くない真珠は焼魚の目をラップをかけたようなうすっぺらな光沢と申しますか…
いい真珠
・ 珠への写り込みがはっきりとしている。
・ 光彩が複雑で金属的な輝きを持っている。
・直接照明を避け、3~4歩下がった位置からみて、光沢のよいもの。
よくない真珠
・珠の中に核の縞模様が見える。
・白いだけで周りの景色が写り込まない。
カタチ
メーカーにもよりますが一般的に下記のように分類されます。
ラウンド(真円)
オフラウンド(やや楕円)
セミラウンド(完全に楕円)
セミバロック(丸みはあるが大きく歪んでいるもの)
バロック(大きな突起があったり丸を擁していないもの)
真円がもちろん一番高価な訳ですが、オフラウンド、セミラウンドでも巻きテリがよければ実用十分に丸く見えます。
また変形しているということはそれだけ真珠層が厚い(よく巻いている)証であるものも多く、テリがよく個性的な形をしたバロック真珠は愛好家の間で人気です。
自然がつくりあげた由のカタチであり、むしろ低価格で魅力のある真珠ともいえます。
キズ
真珠はあこや貝の体内で形成される宝石ですから大抵の真珠にはエクボとよばれるヘコミや、異物の侵入などのせいで均一に真珠層が形成されなかった為に出来る小さな突起が出来ます。また挿入した核が貝の筋肉などに触れてしまった為にできるサークルと呼ばれる輪状の溝が出来てしまう事があります。これらをキズと呼びます。
当然、キズは少ない方がいいわけですが、真珠層の厚いものほどキズ・変形の確立は高くなり、巻きが薄い真珠はキズが少ない傾向があります。
ペンキの厚塗りを思い浮かべて下さい。薄く一回塗りだと、垂れる事もなく均一に塗れますが、何度も塗り重ねて行くにしたがって、色むらがでたり垂れてしまったりと、綺麗に塗るのは至難の業。それと同じ事が言えます。
無傷にこだわると当然価格は上昇します。またキズが少ないだけで真珠の魅力に欠ける真珠が数多く出回っているのも確か…。
逆に、少々キズがあっても「巻き・テリ」がよければ、キズはそれほど目につかないものです。
色目
アコヤ真珠の色は主に、ピンク系とグリーン系に分かれます。
そしてそれぞれ白系からダーク系(色の濃いもの)に選別されていきます。
同じ巻きであれば白系の方が高価です。しかし、真珠層が薄いが故に、白く見えるものも多く存在します。
また例え話になりますが1枚のガラスは透明でも何枚も重ねるとグリーンに見えたりしますよね?
何枚重ねても透明なのは透明度の高いガラスって事になります。
良くお客様から「真珠はピンク系が一番高いんですよねー」って聞かれますが、そういうものでもないことをご理解いただければ幸いです。
一般にピンク系は若々しい感じ、グリーン系は大人っぽくシックなイメージはあると思います。
また普通の真珠色のネックはフォーマルになりすぎるって事で、普段のスーツなどにナチュラルブルーのネックを合わせる方も多くなってきました。また、 巻きが良く深い色合いのゴールドなども人気です。色はお好みで選んでいただければ良いかと思います。
真珠のお手入れ
真珠の主成分は炭酸カルシウム。酸・アルカリ・熱などを嫌います。
しかし、正しいお手入れをすれば半永久的にその光沢を保ち続けます。
・肌に直接触れることの多い真珠製品は、使い終わったら柔らかい布で付着した
汗や化粧品などを拭き取って下さい。
汗の多い季節はしめらせた布で拭いた後、カラ拭きして下さい。
・新しい家具やタンスの中での保存は避けましょう。接着剤、ナフタリンに要注意。
・直射日光や高温の車の中に長時間放置しないようにしましょう。
・オーデコロン香水など乾いた後に身につけるようにして下さい。
・糸替えは3年~5年に一度。とよく言われますがそれほど神経質にならなくてもいいかもしれません。
珠の隙間が気になったらお早めにご相談下さい。